長い休みが明けて、久しぶりに机に向かう朝。
パソコンを開いたものの、そこで手が止まってしまうことはありませんか。

やらなきゃいけないのは分かってる。でも、何から手をつければいいんだ…
これは気合いが足りないのでも、休みすぎたせいでもありません。
単純に、手順が定まっていないだけです。


わたしは在宅勤務中心の会社員で、チームを見る立場でもあります。自分が休み明けでエンジンがかからない一方で、同じ状態のメンバーもいる。その両方を経験してきました。
この記事では、長期の休み明けの初日から3日目までに何をどの順番でやるかを、実際に自分がやっている手順としてお伝えします。
- 休み明け初日に、何をどの順番でやればいいか
- 初日にあえて「やらないこと」と、その理由
- 上司の立場で、休み明けのメンバーにどう配慮するか
- 3日たっても戻らないときの対処
「そもそも体が重い・気力が湧かない」という方は、コンディションを整える話をこちらにまとめています。


初日は”戻す”日ではない


多くの人が、休み明けの初日を「いつものペースに戻す日」だと考えています。だからペースが戻らないことに焦る。
ですが、わたしは初日の目的をまったく別のものだと考えています。
初日は、状況把握と仕事の計画を立て直すための日です。
休んでいる間に、状況は動いています。メールは溜まり、依頼は増え、締切は近づいている。その地図を持たないまま走り出しても、方向が合っているかどうか分かりません。



初日にバリバリ働けなくて当たり前です。目的が「把握」なら、手が動かなくても焦らずに済みます。
初日にやる3つの順番


把握が目的だと決まれば、やることの順番も自然に決まります。
わたしが毎回この順でやっているのが、次の3つです。
メール、チャット、タスク依頼。
自分に向けて飛んできている情報を、まず全部ざっと通します。
この段階では返信も対応もしません。何が来ているかを知るだけです。
頭を使わずに手が動く作業なので、エンジンがかかっていない初日の午前にちょうど合っています。



「承認します」「◯でお願いします」と1-2分で返せるものは返してもOKですが、キャッチアップのリズムを崩さない程度にしましょう。
チームを持っている方は、ここが2番目に来ます。
メンバーからの報告や進捗管理表に目を通し、すぐに手を打つ必要がある課題がないかを確認します。
自分が休んでいる間に止まっていたもの、判断待ちになっていたものは、たいていここで見つかります。放っておくと後から一気に効いてくるので、初日のうちに拾っておきます。
1と2で全体像がそろったら、最後に期限を再設定します。
休み前に引いたスケジュールは、たいてい現実と合わなくなっています。
ここで実行できるスケジュールとタスクリストを作り直すところまでやって、初日は終わりです。翌日からは、これに沿って動くだけになります。



この3つが終わっていれば、初日は合格です。むしろ、これ以上やらないほうがいいと思っています。
初日にやらないこと


「まず簡単な仕事から片づけよう」とよく言われます。エンジンをかけるという意味では、そのとおりです。
ただし、わたしが初日に絶対にやらないことがあります。
ひとつのタスクに腰を据えて取りかかることです。
まだ全体を把握しきっていない段階で一点に深く入ると、もっと優先度の高いタスクを見落とす危険があります。しかも、それに気づくのが数日後になる。
気持ちよく進んだ一日が、いちばん高くつくパターンです。



若い頃、休み明けにメールを確認すると、当日が期日の上司からの依頼に気付き、情報収集をやめてすぐに作業に取り掛かりました。
昼過ぎに処理を終えてホッとしていると、お客様から電話があり、「先週起こったトラブル、確認いただけましたか!?」との第一声…そう、途中で止めたメールチェックの先にさらに重要なタスクがあったのです。
初日に頼まれごとが来ても、その場で着手はしません。いったんリストに入れて、STEP3の期限の引き直しに含めます。
上司があなたのタスクをすべて把握・管理している場合は、話が別です。優先順位はその方が握っているので、直接指示されたものからそのまま進めて問題ありません。
自分で優先順位を組み立てる立場かどうかで、初日の動き方は変わります。
上司が休み明けにすること


ここからは、チームを見る立場の話です。
休み明けにペースが落ちているのは、自分だけではありません。メンバー全員が同じ状態から始まります。
午前に会議を入れない
休み明けの午前は、誰もがキャッチアップで手一杯です。ここに会議を入れても、中身のある議論にはなりません。
わたしは初日の午前には会議を入れず、午後一に打ち合わせを置くようにしています。そこでメンバーのキャッチアップ状況を見ながら、必要な情報を渡したり、指示を出したりします。
未読が溜まったままの中途半端な状態で、重い議論を始めない。それだけで、初日の空気はずいぶん変わります。
早く帰す、ただし条件つき
それでも調子が出ていないメンバーはいます。そういうときは、早めに上がって休むように伝えます。
ただし、ひとつだけ条件をつけています。
翌日の仕事が楽になるように、やるべきことをリストにしてから帰ることです。
めのめMEMO
ただ「今日は休んで」と帰してしまったことが、以前はよくありました。本人はその日ラクになりますが、翌朝また同じ場所からのスタートになってしまう。結局、しんどい初日が二日続くだけだったんです。
リストを作ってから上がってもらうようにしてから、翌日の立ち上がりが目に見えて変わりました。休ませることと、放り出すことは違う。そこを分けて考えるようになりました。
これは自分にも同じように適用しています。調子が上がらない日は素直に早く上がりますし、そのことをメンバーにも伝えます。
ただ、悪い見本にならないよう、周りへの調整はしたうえで抜けます。そして翌日は早い時間から動いて取り返す。休むことと無責任は別だと、態度で示すようにしています。
休み明けに期限を積まない
これは休みに入る前の話になりますが、上司の仕事として外せないものです。
休み明けの直後に締切が集中しないよう、期限の置き方を調整しておきます。理由は、メンバーへの優しさではありません。
本人の負担以前に、実現性の観点で仕事にリスクが生じるからです。
全員のペースが落ちている週に締切を固めれば、品質が落ちるか、間に合わないか、どちらかになります。それはチームの成果の問題です。



「配慮」と言うと気配りの話に聞こえますが、わたしはリスク管理のつもりでやっています。
2日目は会議を減らす


初日にスケジュールを引き直したら、2日目はそれに沿ってタスクを処理していく日です。
ここでおすすめしたいのが、パスやリスケをしても大きな影響のない打ち合わせを減らすこと。手を動かす時間をまとめて確保します。
実際にタスクを処理し始めると、面白いことが起きます。「あれも必要だ」「これもやらないと」と、初日の整理では見えていなかったものが自然と浮かび上がってくるのです。手を動かして初めて見える範囲がある、ということだと思います。
その意味でも、2日目はできるだけ細切れにしないほうがいい。会議で分断されると、この「浮かび上がってくる」感覚が起きにくくなります。



わたしの実感では、3日目にはもう元のペースに戻っています。初日と2日目の設計さえできていれば、そこは自然に来ます。
ここまで夏休み明けを想定して書いてきましたが、年末年始やゴールデンウィークの明けでも、やることは変わりません。休みが長いほど、初日に地図を引き直す価値が上がります。
3日たっても戻らないとき


それでも戻らないことはあります。そのときは、戻らない理由を2つに切り分けると対処しやすくなります。
眠い・疲れが抜けない
頭が働かない、日中に眠くなる。この場合は仕事の問題ではありません。
長い休みで生活リズムそのものが崩れていることを疑います。
やることはシンプルで、まず早く寝る。そして寝る時間・起きる時間・食事の時間を、休み前の位置に戻していきます。仕事のやり方をいくら工夫しても、ここが崩れていると効きません。
リズムの戻し方は、こちらで詳しく書いています。


手が進まない・集中できない
体は元気なのに仕事が進まない、という場合は別の対処になります。
必要なのは、まとまった集中時間を一度確保することです。
細切れの時間で少しずつ進めようとしても、不調は抜けません。一度ガッツリ片づけてしまうと、そこで感覚が戻ります。
打ち合わせが詰まっていてまとまった時間が取れないなら、朝の時間を前借りするのもひとつの手です。始業前の静かな時間に一度集中して片づけてしまうほうが、ずるずると不調を引きずるより結果的にラクになります。



夜に粘るのは逆効果でした。疲れた頭で長く座っても進まないうえ、翌朝がもっとつらくなります。
朝の時間の作り方は、こちらで詳しく書いています。


まとめ|順番が決まれば戻る


休み明けにペースが戻らないのは、気持ちの問題ではありません。戻す順番が決まっていないだけです。
- 初日
目的は「把握」。自分宛の情報を全部見る → チームの状況を吸い上げる → 期限を引き直す - 初日にやらないこと
ひとつのタスクに没頭しない(優先度の高いものを見落とすため) - 2日目
会議を減らし、手を動かす時間をまとめて取る - 3日目
ここまでできていれば、自然に元のペースへ
そして上司の立場なら、午前に会議を入れない、早く帰すときはリストを作らせる、休み明けに期限を積まない。この3つだけでもチームの立ち上がりは変わります。
夏休み明けの初日を、ただ耐える一日にしなくて済みますように。
疲れをためない働き方の記事はこちらにまとめています



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