会社の飲み会に誘われたとき、「行きたくないけど、どう断ればいいのか…」と悩んだ経験はありませんか?

お酒が苦手



プライベートを優先したい



気疲れする…
理由は人それぞれですが、断り方次第では仕事上の人間関係に影響しそうで迷ってしまいますよね。
この記事では、 会社員歴15年以上、接待も含めて懇親会も企画する立場/誘われる立場を経験している筆者が、
スマートに飲み会を断る方法を例文付きで紹介するとともに、断ることで起こりうる影響や、
そもそも会社が飲み会を開きたがる理由も解説します。
「自分はなぜ飲み会に行きたくないのか」を整理しながら、あなたに合った断り方を見つけていきましょう。
飲み会に参加するか、しないかはさておき、
あなたがストレスなく、時間を有意義に使えるお手伝いになれば嬉しいです。
飲み会断り方集


飲み会を断るときに大切なのは、 「角を立てずに、誠実に伝えること」 です。
相手の誘いを否定するのではなく、「自分の事情で今回は難しい」という姿勢を示すことで、
関係性を損なわずに断れます。
ここでは、具体的な断り方パターン、スマートな断り方のポイント、避けるべき断り方、
を、順番に説明していきます。
具体的な断り方パターン


ここでは、具体的な状況に応じた飲み会の断り方の例文をいくつか紹介します。
これらの例文を参考に、ご自身の状況に合わせて調整してご活用ください。
単発で避けたい飲み会がある場合は、そのまま使っていただければよいですが、
継続して参加を断り続けたい、基本的に飲み会に参加したくない、という場合は、
チグハグにならないよう、ご自身に合ったストーリーを練って、一貫性のある断り方にしましょう。
パターン1:先約がある


シンプルに先約があるといって断るパターンです。
基本的に当日の誘いは全てこれでOKです。
最近は細かく事情を詮索されることも少ないと思いますが、
ツッコんだ質問をうけたときの返答は考えておくのが吉です。
迷ったら「プライベートなので言いたくない」でもよいので、なんと言うかだけ予め決めておきましょう。
このパターンで一貫性を持ったストーリーを設ける場合は、
業務時間外は趣味や自己啓発などで忙しいキャラ…という感じにしておくと、断りやすくなります。



お誘いいただきありがとうございます。大変申し訳ございませんが、その日はあいにく先約がございまして、今回は参加を見送らせていただきます。また次の機会にぜひお声がけいただけると嬉しいです。



お誘いありがとうございます。
すみません、その日はすでに予定が入っており、参加できません。
パターン2:健康上の理由


自身の体調面で断るパターンです。
非常に強力な理由になりますが、このパターンの多様はおススメしません。
- 年中異なる体調不良になるなど、一貫性を保ちにくい
- 当日の誘いや1か月以上先の誘いには、話の整合性を取りにくい
- 連続することで「体調管理が全くできていない」という印象になり、マイナス評価につながる
もちろん、本当にあなたの体調や体質面で酒席に出れない場合は、率直に伝えて断りましょう。



お誘いありがとうございます。大変恐縮ですが、最近少し体調を崩しておりまして、今回は大事を取って見送らせていただきたく存じます。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。



お誘いありがとうございます。
体調が優れないため、今回は遠慮させていただきます。
また元気な時にぜひご一緒させてください。
パターン3:家庭の事情


配偶者、子供、両親など、家庭の事情を持ち出して、断るパターンです。
分かりやすいのは、幼い子供の面倒が見るので参加が難しいというケースですね。
このパターンで一貫性を持ったストーリーを設ける場合は、
周囲に大変さをアピールし、場を設けるような方にはシンプルに伝えるのがよいです。
当然ですが独身・一人暮らしの人が扱うと破綻してしまうので避けましょう。



お誘いありがとうございます。
大変申し訳ございませんが、その日は家族との大切な用事があり、参加が難しい状況です。
またの機会にぜひよろしくお願いいたします。



お誘いありがとうございます。
すみません、家庭の事情で参加が難しいです。
パターン4:仕事上の理由


仕事を持ち出して断るパターンです。
これは実態としてそのような事実があれば、強力な理由になります。
一方で当然ですが、職場の人間であれば、あなたの業務実態を把握できる人が多いです。
嘘や適当なことを話すと、信頼を失いかけないので注意しましょう。
同じ理由で、このストーリーを定着させるのは難しいので、単発での利用にとどめてください。



お誘いありがとうございます。
大変恐縮ですが、現在抱えている業務があり、その日は集中して取り組みたいと考えております。
今回は見送らせていただきますが、またの機会にぜひ。



お誘いありがとうございます。
その日は資格取得のための勉強会があり、参加が難しいです。
またの機会にお願いします。
パターン5:お酒が苦手


お酒が苦手なことや翌朝早くに重要な予定があることを伝えて断るパターンです。
これもパターンとしてはよくあるケースなのですが、わたしはおススメしません。
最近は宴席の場でノンアルコールでも許容される流れになってきているので、
そのような雰囲気の場ですと断る理由がなくなってしまいます。
もっと深刻なケースだと、あなたのその発言で場全体がノンアルコールになったり、
ランチ開催に設定しなおされる…といった、引っ込みの付かない状況も生みかねません。
「ノンアルコールが許容されるなら本当に行く」という意志がないのであれば、
このパターンで断りを入れるのは避けましょう。



お誘いありがとうございます。
大変申し訳ございませんが、実はお酒があまり得意ではなく、今回は辞退させていただきたく存じます。
お気遣いいただきありがとうございます。



お誘いありがとうございます。
お酒の席は苦手なもので、今回は遠慮させていただきます。
またランチなど、別の機会にご一緒できれば嬉しいです。
スマートな断り方のポイント


- 感謝を伝える
- 明確な理由を伝える
- 代替案を添える
- 丁寧な言葉遣い
- 早めに返答する



正直、これをしっかり守っていれば大きな問題になることは少ないです
避けるべき断り方


- 見破られる嘘
- 「行けたら行きます」といったあいまいな返事
- 既読スルーや未返信
- 苦笑いやため息で断るなど、露骨に嫌な態度
- 「つまらないから行きたくない」と本音をそのまま伝える



特に避けるべきは「嘘を見破られて信頼を失う」というケースです。
職場は関係する方が多いですし、あなたの行動や最近だとSNSなどでも、嘘がバレる可能性があります。絶対にやめましょう。
飲み会を断ることの影響


飲み会は必ずしも参加しなければならないものではありません。
しかし、断り続けることで生じる可能性のある影響も知っておくと、
リスクを把握した上で、よりバランスの取れた判断ができます。
人間関係が薄くなる
顔を出さないことで「話す機会が少ない人」という印象に。
で同僚や上司との関係構築の機会を失う可能性があり、職場での孤立感を感じることに繋がる懸念があります。
特にリモートワークが中心の仕事の場合、
直接の面識があるかないかで、周囲のコミュニケーションに差が出る場合もあります。
情報が入らなくなる
ビジネスにおいてはオフィシャルでは話にくいという話もあります。
飲み会では、業務に関する非公式な情報や、上層部の意向、プロジェクトの裏話など、普段の業務では得られない情報が共有されることがあります。
これを逃すことで、業務理解の劣後や、キャリアアップの機会を逸したりする可能性があります。
評価や信頼への影響
飲み会の「場の目的」にもよりますが、
上司によっては「協調性」や「柔軟性」、「戦略理解」がないと見なされることもあります。
直接的に人事評価に影響することは少ないとされていますが、
参加しないことで悪印象を与え、間接的に評価に影響する可能性もゼロではありません。
特に、上司や先輩との関係性が重要な職場では、注意が必要です。
「付き合いが悪い人」と思われる
断り続けることで、次第に飲み会に誘われなくなる可能性があります。
これは一見メリットのように思えますが、
飲み会に関わらずいろんなイベント全般への誘いが少なくなることにもつながる可能性があります。
前提として押さえてほしいのは、
人間という生き物は、最終的に論理ではなく感情で物事を判断するといういうことです。
断ること自体は問題ではありません。
ただし、「どう見られるか」はゼロではないことを理解しておくと安心です。


あなたが飲み会に行きたくない理由


「行きたくない」と感じる背景は人によって違います。
ここまでの説明からもわかる通り、行きたくない理由によって、振る舞い方や何に気を付けないかも変わってきます。
代表的な理由を整理してみましょう。
- プライベートの時間を優先したい
- 気を遣って疲れる
- 金銭的な負担が大きい
- お酒が苦手・飲めない
- 話題が合わずつまらない
- 人間関係の煩わしさを避けたい
- 健康上の理由
- 出席者に苦手な人がいる
- 仕事の延長なら給料がほしい



「金銭的な負担が大きい」人は費用が不要であれば…
「お酒が苦手/飲めない」人はノンアルコールであれば…
「出席者に苦手な人がいる」人は出席メンバが変われば…
前向きに検討できるでしょうか?
ほとんどの場合は、複数の理由があるはずですので、じっくり見極めてみてください。
具体的なアクションを起こす前に、あなた自身がなぜ「行きたくない」のかを改めて言語化してみましょう。
職場でのどのような関係性や立ち位置を目指すべきかが明確になり、
断り方もスムーズになって、迷いも減ります。
ビジネスで飲み会が活発な理由


なぜ会社や上司は飲み会を開きたがるのでしょうか。
コミュニケーション促進と関係構築
普段の業務では話せないような本音や個人的な話ができる場として、飲み会は有効です。
これにより、社員間の距離が縮まり、
円滑なコミュニケーションが促進され、チームワークの向上や部署間の連携強化につながると考えられています。
特に、上司と部下の間では、リラックスした雰囲気で話すことで、信頼関係が深まることがあります。
情報共有と意見交換
飲み会は、非公式な情報交換の場としても機能します。
業務に関するヒントや、プロジェクトの進捗、社内の動向など、
公式な会議では出てこない情報が共有されることがあります。
また、お酒の力を借りて、普段は言いにくい意見や本音の提案が飛び交うこともあります。
ストレス解消とリフレッシュ
仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを抱える社員にとって、
飲み会は気分転換やストレス解消の場となることがあります。
同僚と愚痴を言い合ったり、笑い合ったりすることで、リフレッシュし、
翌日からの業務への活力を養うことができます。
積極的に場を設ける人の中には、「単純に気軽に話したい」「お酒が好き」といった動機の人ももちろんいます。
めのめmemo
楽しみたいなら、家族や友だちとすればよいのに…と思う方もいると思います。
しかし、残念ながら現実的に所属するコミュニティは会社しかない…という方もいます。
だから、どう、という話ではなく、そういう人間がいるということは理解しておきましょう。
企業文化の醸成


飲み会を通じて、共通の体験や思い出を作ることで、企業への帰属意識や一体感を高める効果も期待されます。
特に、新入社員の歓迎会や部署の節目に行われる飲み会は、企業文化を伝える重要な機会となります。
ハラスメント対策としての意識変化
過去にはパワハラやアルハラが問題視されることもありましたが、近年では企業側もハラスメント対策に力を入れ、社員が安心して参加できるような配慮がなされるようになってきています。
これにより、飲み会がより健全なコミュニケーションの場として認識されつつあります。
飲み会を「ただの娯楽」と片付けると、相手とのズレが生まれます。
「相手にとっては意味があるもの」と理解しておくだけで、断るときの言葉がやさしくなります。
飲み会は、あなた自身の意志を優先すればよい


飲み会を断ることは決して悪いことではありません。
ただし、断り方やその後の人間関係への影響を考えると、 「どう断るか」 がとても大切になります。
わたしは、飲み会は「行きたい人が行けばいい」と思っています。
プライベートの時間は貴重ですし、そこを犠牲にして、
あなたにとって意義の感じない時間にまで無理に参加する必要はありません。
ただし、ビジネスシーンおける飲み会には単なる娯楽ではなく、
「関係づくり」や「情報共有」といった側面があるのも事実です。
だからこそ、必ずしもすべてを拒否するのではなく、 あなた自身が優先順位を考えて選ぶ のが一番重要です。
もし断るときは、堂々と、でも丁寧に。
「自分の時間を大切にしながらも、相手への配慮を忘れない」ことが、
最終的には仕事もプライベートも良い方向に進めてくれるはずです。
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