職場の飲み会。
行きたいわけでもないのに、仕事の付き合いとして参加せざるを得ないこと、ありますよね。
そんなときに家庭で

また飲み会?



私ばっかり大変なんだけど
と不機嫌な空気になり、気まずい思いをした経験がある人は少なくないでしょう。
特に小さな子どものいる家庭ではこの傾向は大きいです。


「仕事だから仕方ない」と思っていても、家庭内での摩擦が続けば、気持ちの負担は大きくなります。
本記事では、子持ちの片働き歴10年以上の筆者が、主に片働き家庭を支えるあなた向けに
パートナーが不機嫌にならず、スムーズに飲み会の許可を得るためにするべき 6つの努力を整理しました。
「方法」ではなく、「努力」としているとおり、
一時的なテクニックではなく、日常の積み重ねで信頼関係を築くことを重視しています。
あなたの人生にとって、仕事も家庭も大事なものです。
今日から取り入れられる工夫を参考にして、職場と家庭の両立をよりスムーズにしていきましょう。


1回の飲み会に1回の行動では足りない


飲み会の許可をスムーズに得るために大切なのは、
その場しのぎの説得ではなく、日頃からの信頼残高を積み上げておくこと です。
パートナーが不機嫌になる背景には、負担の偏りや不公平感、寂しさや不安といった感情があります。
これらは「飲み会に行く・行かない」の話だけで解決するものではなく、夫婦の普段の関係性に大きく左右されます。
だからこそ、飲み会のたびに「どうやって許可を取ろうか」と頭を悩ませるのではなく、
日頃の行動で「信頼できる」「配慮してくれている」と感じてもらうことが何よりも効果的です。



「負担の偏りや不公平感、寂しさや不安」といった感情が、あなたを「自分を軽んじている自分勝手な人間」と見せているのです。


なぜ家庭で不機嫌になられるのか


では、なぜパートナーは職場の飲み会に対して不機嫌になったり、許可を渋ったりするのでしょうか。
その理由は単なる「わがまま」ではなく、いくつかの心理的な背景が重なっているからです。
ここでは、主に子供のいる片働き家庭を想定して説明していきます。
- 不公平感
- 生活認識のズレ
- 寂しさや不安
- 配慮不足
まず大きいのは 不公平感 です。
夫は連絡ひとつで飲み会に参加できる一方で、妻が外出しようとすれば、
子どもの預け先や家事の段取りを整えなければならず、負担が偏りがちです。
その違いが「自分ばかり我慢している」という気持ちにつながります。


次にあるのが 生活認識のズレ。
子どもが生まれて生活が大きく変わった妻と、以前と変わらないリズムで動いている夫。
その温度差が「どうして自分だけ大変なのに、あなたは自由なの?」という不満を生みます。
さらに、飲み会の日は 寂しさや不安 を抱えることもあります。
子育てや家事を一人で背負う夜は、精神的な負担が増すからです。
加えて、急な連絡や帰宅時間が分からないといった 配慮不足 も不信感を募らせます。



私も「あなたが飲んでる間に、子供が急病になったらどうするの?子供が二人いるのに私が全部やるの?」と言われ、返す言葉がありませんでした
つまり、妻が飲み会を嫌がるのは「飲み会そのもの」ではなく、
不公平感・ズレ・孤独感・配慮不足 といった感情の積み重ねによるものなのです。


不機嫌にさせず家庭で許可を取る努力6選
共感を示す


なぜ効くか | 相手の「自分ばかり大変」という感情をまず認めることで防御反応が下がる。 |
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実践アクション | 子供を急に病院に連れていく、子供の弁当を作る、など、相手が自然とやってくれていることを労う。 |
例文(LINE/口頭) | 「今日は、買い物に行く日だったのに、子供を病院連れて行ってくれてありがとう。私も連れていくタイミングがあると思うから、持っていくものや病院の選び方とかを教えてほしい」 |
注意点 | 共感は形式的にならないように、具体的な相手の大変さに触れること。 |
事前相談と情報共有


なぜ効くか | 不確実性や「知らされていない」感が不機嫌を招く。 詳細を先に共有すると安心感が生まれる。 |
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実践アクション | 日時・場所・参加者・帰宅予定時間・交通手段・飲み会の目的(歓迎会/会食など)を早めに伝える。 飲み会に限らず、一人で遠出する際は同じように共有するのがおススメです。 |
例文(LINE/口頭) | 「〇月〇日 19:00〜22:00、会社の部署内の○○さん歓迎会に参加予定。帰宅は22:30見込み。お店のURLを共有しておくね」 |
注意点 | 事後報告や「行ってから連絡」にならないよう、予定が分かった時点で知らせる。 |



場所、参加者、交通手段は、何かあったときのアクセスや連絡を直結します。安心材料としては非常に重要な情報なのです。
妻の負担を軽減する


なぜ効くか | 不公平感を具体的に減らすことで「自分ばかり」という感情が和らぐ。 |
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実践アクション | 休日の夕食を用意する 子どものお風呂を済ませる 園への送迎や子供関係の付き合い、学校対応を代わる |
注意点 | 行動は“その日だけの口約束”でなく実行すること。 約束を破ると信頼を失い、逆効果です。 |



「不公平」ではなく、「不公平感」です。
数字の世界の話ではなく、感情の話です。
回数や時間でバランスを取ろうとすると、泥沼になるので、どうしても定量的に行いたい方は、後述の「夫婦でルールを作る」で相手と合意した上で行ってください。


“完全な”自由時間を提供する


なぜ効くか | 相手の時間を尊重し合うことの大切さに気付く |
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実践アクション | 相手が自由に過ごしていい日を作る。 自由時間中は家事・帰宅義務なしにする。 |
例文(LINE/口頭) | 「来週の日曜、丸一日好きに使っていいよ。帰ってきたら何もしなくていいように全部こちらでやるから楽しんできて」 |
注意点 | “名目だけの自由”にならないこと いきなり言われて予定が立てられないと困るので、早めに伝えること |



パートナーの帰宅後に、やらなければいけない家事が山積みになってる…などという状況は問題外です。1日中必死でやってできない…なら笑ってもらえるかもしれませんが、あなたは好きなことやっているという状況であれば完全に逆効果です。
感謝の表現と小さな気遣い


なぜ効くか | 言葉+行動で「こちらは相手を大事にしている」というメッセージが伝わる。 |
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実践アクション | 飲み会前後には当然「ありがとう」の一言 飲み会と関係なくても、感謝すべきことがあればプレゼントや感謝の言葉、何もなくても出先で喜びそうな手土産があれば買って帰ってみる |
例文(LINE/口頭) | 「今日はありがとう。帰ってゆっくりしてね。小さなケーキ買ってきたよ」 |
注意点 | 家計や相手の価値観を無視した高額プレゼントは逆効果。 感謝の言葉の方が長期的には効く。 |



家計と自分のお小遣いを別にしているのであれば、当然お小遣いから出してください。家計を同一にしている場合は、ひと月の予算を決めておくことをおススメにします。
夫婦でルールを作る


なぜ効くか | 期待値を合わせることで摩擦が減る。事前に合意したルールは安心材料になる。 |
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実践アクション | 話し合いでルールを決める。書面化(メモ)しておくとわかりやすい。 飲み会は月○回まで 飲み会の費用は月○円まで 遅くなる場合は○時までに連絡する 〇曜日は避ける |
注意点 | ルールは一方的に決めず、相手の希望も入れて定期的に見直す。 |
6つの努力を説明してきましたが、これらは「どれか一つだけ」ではなく、普段の小さな行動(共感・感謝)+事前情報+具体的な負担軽減+ルールを組み合わせてこそ効果が出ます。「信頼残高を日々増やす」ことが最短の近道です。
飲み会問題は“信頼貯金”で乗り越えよう


職場の飲み会は、会社員にとって避けにくい場面のひとつです。
しかし、家庭での理解や協力を得られないと、どうしても行きづらさや後ろめたさがつきまといます。
今回ご紹介した6つの努力は、どれも「相手を不機嫌にさせない」ためのものではなく、
お互いの信頼関係を深めるための小さな実践です。
共感の一言や事前の情報共有、代わりの行動を示すだけで、相手の受け止め方は大きく変わります。
そしてその積み重ねが「気持ちよく送り出してもらえる関係」を作っていきます。
大切なのは、飲み会そのものよりも「日々の態度と誠実さ」。
ぜひ今日から一つでも実践し、家庭も職場も安心して向き合える環境を整えてみてください。


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