仕事でイライラした気持ちを、家に帰っても引きずってしまう――
そんな経験、ありませんか?
職場での理不尽な対応、終わらない業務、予期せぬトラブル…。
自分では抑えたつもりでも、無意識のうちに不機嫌な態度をとってしまい、
家族に気を遣わせたり、言い返されたりして、さらにモヤモヤしてしまう。
こうした「職場のストレスの持ち帰り」は、
家庭の雰囲気を悪くするだけでなく、
自分自身のリフレッシュの時間をも奪ってしまいます。
わたしも会社員として働きながら夫、父として生活する中で、
同じような悩み抱えながら働いてきました。
この記事では、私が10年以上の結婚生活の中で培った
仕事で生まれたイライラを家庭に持ち込まないために自分の機嫌をマネジメントする習慣と、
「自分の機嫌」をうまく整えるための考え方・行動のヒントを紹介します。
家庭生活が円満になるのはもちろん、巡り巡って仕事のパフォーマンスにも好影響がでます。
是非この記事を読んで、試してみてください
仕事のイライラをマネジメントする習慣をつけよう

仕事のイライラを家庭に持ち込まないためには、
「自分の機嫌をマネジメントする習慣」を持つことが不可欠です。
どれだけストレスフルな日でも、
気持ちを切り替える「仕組み」や「言葉」を持っている人は、
家族との時間を穏やかに過ごせるようになります。
感情の持ち帰りを防ぐのは、我慢でも根性でもありません。
日々のちょっとした習慣や環境づくりによって、
誰でも「イライラを家庭に持ち込まない自分」になることができます。
では、次にイライラを家庭に持ち込んでしまう理由を、構造的に説明していきます。
具体的な対策をすぐに見たい方はこちらから対策に飛んでください。
忙しく勤勉な会社員ほどイライラを持ち込みやすい
① ストレスの発散先がないまま帰宅するから

職場で受けたストレスを、その場で適切に処理できていないと、
気づかぬうちに「感情の残りカス」を家まで持ち帰ってしまいます。
- やり場のない怒りや不満をため込む
- その気持ちを話せる相手もいない
- 移動時間が短く、切り替える間もなく家に着く
結果として、一番安心できる相手=家族に、無意識のうちにぶつけてしまうのです。
② 感情の自己制御がエネルギー切れで難しくなるから

心理学では、感情のコントロールには「自己制御資源」が必要だとされています。
つまり、人は日中の頑張りで「冷静でいる体力」を使い切ってしまうということ。
- 会議で自分の意見を殺していた
- クレーム対応で感情を抑えていた
- ミスを怒られても冷静に言い返さなかった
こうした積み重ねで、自分を保つ力が底をついた状態で家に帰ると、ちょっとしたことでも爆発してしまいやすくなります。
③ 家族という「甘えられる存在」に気を許してしまうから

家庭は本来、安全基地であり、最もリラックスできる場所。
しかしその安心感ゆえに、「会社員」の仮面を外して「自分の本音を出しても許される」と思い、
つい感情の「はけ口」にしてしまいがちです。
家族だから分かってくれるはず
家族なら受け止めてくれるはず
でもそれは、甘えと信頼を混同している状態とも言えます。
結果的に、家族も疲弊し、関係性がギクシャクしてしまいます。
④ 仕事と家庭の境界があいまいだから

特に在宅勤務が増えた今、空間的にも時間的にも境目がぼやけがちです。
- パソコンを閉じた瞬間に育児モード
- 夜中まで仕事のLINEが鳴る
- 曜日や場所、時間の感覚が曖昧
このようにオン・オフの切り替えがない状態だと、仕事のテンションを引きずりやすく、気持ちも家庭に持ち込まれやすくなります。
在宅勤務における家庭内ルールや、オンオフを切り替えるためルール作りについては、こちらでまとめいています。

⑤ 真面目・責任感が強い人ほどイライラをためやすい

「イライラを家庭に持ち込んでしまう自分」に悩む人は、
そもそも責任感が強く、我慢するクセがある人が多いです。
- 人に迷惑をかけたくない
- 自分が頑張ればなんとかなると思っている
- 家では頼られる自分でいたい
こうした「ちゃんとしたい気持ち」が強い人ほど、無理をして疲弊しやすく、その反動で感情を爆発させてしまうのです。
わたし自身が、仕事・家庭・育児で余裕がなくなり、家族に指摘された話はこちらで整理しています。

行きつく先は家庭と仕事での悪循環

この状態が続くと、
- 家族との関係悪化
- 罪悪感や自己嫌悪
- ストレスの悪循環で心身に不調
…といった深刻な影響を招きかねません。
だからこそ、原因を認識し、具体的な対策をとることが必要なのです。
家庭にイライラを持ち込まないセルフマネジメント4選
「仕事のイライラを家庭に持ち込まない」ために、実際にわたしが行って効果があった習慣をご紹介します。
① 帰宅前に「ひとり反省会」をして気持ちを切り替える

私は以前、仕事でうまくいかなかった日の夜、無口になったり、考え込んで、
家族に対してトゲのある態度をとってしまうことがよくありました。
「今日はダメだったな…」「あのクライアント無理」など、頭の中が仕事でいっぱい。
そこで始めたのが、家庭に戻る前に気持ちを前向きにする、帰宅直前の“ひとり反省会”です。
- 「事実+気持ち」で自分を認める言葉を書く
- 今日のよかったこと・がんばったことを1つだけ書く
「会議ではクライアントの嫌味にも冷静に耐えてクロージングできた」など、分のがんばった部分を見つけて褒めることが重要です。
どうしてもポジティブなことが思い浮かばない場合は、紙かスマホのメモアプリに
- 今日イライラしたのは何が原因か?
- 自分の対応はどうだったか?
- 明日変えられることはあるか?
などを書き込んで、そのまま削除してしまいましょう。
これだけで「モヤモヤの荷物を置いて帰る」感覚ができて、気持ちが少しだけ軽くなります。
めのめMEMO
自分を褒めるポイントをしっかり書き出せたら、小さなご褒美を自分に与えるのも効果的です。
わたしの場合は、コンビニスイーツを買って妻と食べることが多いですが、会話にもなりますし妻も喜んでくれるのでおすすめです。
…決して一人で買って食べていたことがバレて、家庭に不和が起きた経験からそのようにしているわけではありません。
② 帰宅後すぐ「リセットの儀式」を作る

「帰ってきてそのまま家事・育児モード」では、
気持ちがうまく切り替わらず、つい不機嫌な空気を出してしまいます。
そこで私は、帰宅後に“3分リセットルール”をつくりました。
- 手洗いうがいのついでに、顔を洗ってスッキリ
- お気に入りのアロマを焚いて深呼吸
- 着替えと同時に「お疲れさま」と声に出す
“動作と言葉”をセットにすると、不思議と気持ちがほぐれてきます。
ルーティン化しておくと、多少疲れていても自動でやれるのもポイントです。
③ 家族との「感情共有」をこまめにする

以前は、「疲れているから察してくれ」と心の中で思っていました。
でもそれって、相手にとっては何も伝わっていないし、
むしろ態度だけが不機嫌に映ってしまいます。
今は、「ちょっと疲れてるかも」「仕事でモヤッとしてて」と、
自分の状態をこまめに口に出すようにしています。
- ちゃんと説明することで、相手の理解が得やすくなる
- 自分も「今の状態を自覚」できて冷静になれる
- 話すだけでスッキリすることも多い
「話す=相手を頼ること」と思うと気が引けますが、実際は「共有する」ことが信頼関係を強くするきっかけにもなります。もちろん、パートナーや家族が共有してきたときは、理解を示してあげましょう。
④ 自分時間を設ける

仕事・家事・育児、忙しいあなたにはどのくい自分だけの時間がありますか?
仕事も家族との時間は確かにどちらも大事です。
しかし、家族を大切にするためにも、仕事でパフォーマンスを発揮するためにも、まず自分に余白が必要です。
- パートナーに自分時間が必要であることを打ち明けてみる
- 朝活を始めてみる
- 時間の使い方にメリハリをつけてみる
少しずつでも自分だけの時間を作ってみましょう。
それだけで家族とのコミュニケーションに思いやる余裕が生まれるはずです。
忙しいあなたが自分時間を作るための具体的な方法は他にもこちらで整理しています。


自分の感情と向き合って仕事でも家庭でもステップアップ
仕事のイライラは仕方ない。だから、家庭に持ち込まない工夫がいる

会社員である私たちにとって、仕事でストレスやイライラを抱えることは避けられません。
大事なのは、「イライラするな」と否定することではなく、その感情とどう付き合うかです。
イライラを家庭に持ち込むことで起きるのは、家族との関係の悪化、自分自身の罪悪感、そして疲労の連鎖。
この悪循環は、仕事と家庭の両方をむしばみます。
だからこそ、
- 感情のクールダウンタイムを設ける
- 家族とのコミュニケーションを見直す
- 自分のコンディションを整える
- 「自分を褒めて」「自分に優しくする」
そんな小さな行動の積み重ねが、機嫌の自己管理につながっていきます。
自分の機嫌は、自分でとる

この言葉は一見冷たいように聞こえるかもしれません。
でも、他人や環境に振り回されるのではなく、“自分の状態を自分の責任で整える”と決めた瞬間、あなたは確実に前進しています。
仕事と家庭、どちらも大切にしたいあなたへ。
まずは、今日を乗り越えた自分に「おつかれさま」「ありがとう」と言ってあげてください。
きっと明日から、少しだけ機嫌よく過ごせるはずです。
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