たまには「定時で帰りたい」。
でも、仕事はちゃんとやりたいし、評価もされたい。
この両立って、意外と難しいんですよね。
特にわたし自身、がむしゃらに働き続けていた時期があります。
会社に特別な忠誠心があったわけでもなく、プライベートを削ってまで夢中になっていたわけでもない。
ただ、任される仕事や期待に応えようとしていたら、気づかないうちに残業が“当たり前”になっていました。
当時は「そういうもんだ」と思っていましたが、今振り返ると、あの頃は感情が擦り減っていた。
たまたま、支えてくれるパートナーがいて気づけたけれど、もし一人だったら、今も同じように働き続けていたか、どこかで折れていたかもしれません。
この記事では、そんな自分の経験をふまえて「定時で帰る」を無理せず実現するためのコツを3つにまとめました。
今しんどさを感じている人が、自分に出せる成果を出しつつ、少しでもラクになるきっかけになればうれしいです。
結論:定時で帰りたい人が、無理なく成果を出すコツ3選
サラリーマン向けに成果を出しながら定時で帰るために必要なポイントは3つです。
タスクを多く抱えて忙しく働いている方向けに、できるだけ共通するものを厳選しました。
- 毎朝、一日の計画を立てる
- 困難は分割してから取りかかる
- 飛び込み依頼は原則、翌日対応する
この3つです。それぞれ詳細を解説します。
1. 毎朝、一日の計画を立てる
計画なき一日は、疲弊と迷子の連続
毎朝、出社してすぐ「さて、今日は何からやろう…」と考えてしまう。
そんな日ほど、思ったように進まないことが多いのではないでしょうか。
わたしが相談を受けた人たちの7割以上が、「今日やること」が自分で把握できていません。やるべきことが頭の中にあるだけで、リストにはしていないんです。
これは実は、かなりのロス。
タスクの“思い出し”と“選別”にエネルギーを使い果たし、どんどん集中力が落ちていく。結果、時間が足りなくなり、残業へ。
だからこそ、頭が一番スッキリしている朝一番に、「今日やること」を書き出す。これが最初の一歩です。
計画を立てないと、人は迷子になる
以前、残業続きで悩んでいた後輩に「今日やること、全部書き出してみて」と言ったら、案の定、メール返信や議事録の整理、資料修正などが頭の中でごちゃごちゃになっていました。
本人は「全部大事」と思っていたけれど、紙に書き出してみたら、「午後でいいもの」「今日じゃなくていいもの」が混ざっていた。
朝に簡単なタスクリストを作るだけで、「今日の終わり」が見えるようになり、余計な焦りが消えたようでした。
その後彼は毎朝リストをつけるようになり、徐々に定時で帰る日が増えていきました。
2. 困難は分割してから取り掛かる
タスクの正体が見えなければ、手が出せない
計画を立てようにも、「タスクがデカすぎる」という問題もあります。
そもそも1日かけても終わらないような仕事が最初に来たら、どんな計画も崩れます。
ここで必要なのが、“分割”という考え方です。
大きな仕事は、2〜3時間で終わる単位に分けましょう。もしそれが難しいなら、「その仕事を分割する時間を1タスク」として予定に入れてしまえばいい。
問題の正体を分解しない限り、永遠に「なんか無理そうな仕事」に見えてしまい、先延ばし→焦り→深夜残業、の流れになります。
分割の威力を知った、あの会議室での出来事
初めてリーダーになったとき、予期しないトラブルが次々と起こり、わたしがボトルネックになっていました。
タスクは山のようにあるのに、どれも「どこから手をつけていいか分からない」。焦って手を出しては途中で止まり…の繰り返し。
上司に泣きついたら、仕事を助けてくれるのかと思いきや、会議室に缶詰にされて「今ここでできる限り分解してみて」とだけ。
腹が立ちつつもやってみると、
- 自分がやるべきこと
- メンバーに任せられること
- 他部署に頼るべきこと
がきっちり見えてきました。
仕事そのものは減ってないのに、“分解”しただけで、先が見えるようになったのです。
3. 飛び込み依頼は原則、翌日対応する
飛び込み依頼には“冷却時間”を
仕事中、急な依頼や質問が飛んでくることは避けられません。
でも、すぐに対応しないと失礼…と思い、計画外の仕事に次々と手を出す。
その結果、“本来やるべきこと”が終わらず残業というのが、ありがちなパターンです。
わたしの経験では、本当に即対応が必要な依頼は1割ほど。
残りは、翌朝に改めて整理しても十分間に合います。
「都合の」良い人になってはいけない
あるとき、異動してきた若手社員が、わたしの依頼に対していつも即レス・即対応をしてくれていました。
「なんて頼れる人だ」と感心していましたが、1on1で「最近、残業が辛くて…」と相談を受け、ハッとしました。
話を聞いていくと、わたしに限らず飛び込みの問い合わせや依頼に極力対応やそのための調整をしており、彼の予定が崩れていたのです。
それ以降、わたしは依頼時に「いつまでに欲しいか」を必ず伝え、彼にも「飛び込みの依頼は基本は翌日対応でOK。翌日も他の予定を踏まえて現実的に対応可能な予定を伝えれば当日処理する必要はない」と伝えました。
彼はその日から、堂々と自分の時間軸で仕事を進め、今ではわたしよりも早く帰っています。
“真面目”で“優秀”な人ほど、自分を犠牲にしがちなんですよね。
まとめ:3つのコツで頑張る方向を変え、自分に出せる価値を見つめなおそう
今日は「自分に出せる成果を出しつつ、定時で帰ること」を無理せず実現するためのコツを3つにまとめました。
- 毎朝、一日の計画を立てる
- 困難は分割してから取りかかる
- 飛び込み依頼は原則、翌日対応する
まずはさっそく、タスクリストを「定時までに自分がやれそうなこと」の視点で見直してみてください。
何かを“やらない”と決めることも、成果を出すための大事な選択です。
仕事は、いくらでも湧いてきます。
残念ながら 「真面目に頑張り続ければ、いつか報われる」は幻想なんです。
頑張る“方向”を変えなければ、自分の時間はいつまでたっても戻ってきません。
定時で帰りたい人が無理なく成果を出すために大事なのは、“自分の出せる価値”を冷静に見つめることです。
一歩踏み出せば、「今日は残業するかしないか、選べる」未来が待っています。
もしかしたら今、「そんなの余計に仕事が増えるだけ」と思っているかもしれません。
でも大丈夫、それはあなたが成長し、成果が認められたということです。
そして一時的に忙しくなったとしても、今の状況を抜け出したあなたは、すぐに「今日は残業するかしないか、選べる」未来を再び掴めることでしょう。
それでも解決しないときは…
この3つを試しても解決しないときは、下記も試してみてください。
- 一度しっかり残業して、タスクリストをスッキリさせる(溜めすぎ注意)
- タスクの流入量>消化量のときは、遠慮なく上司やチームにヘルプを出す
組織の中で適切な支援を求めることは、決して評価を下げる行為ではありません。
むしろ、タスクリストを活用して状況を整理し、論理的に説明できることは、適切な報告・連絡・相談ができている証拠です。
その結果、評価が上がることもありますし、上司にとってもアドバイスやフォローがしやすく、単純に助かるのです。
「自分に出せる成果を出しつつ、定時で帰ること」を実現するために、早速アクションしてみましょう。
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