
ふるさと納税、やったほうがいいのは分かっている。でも、なんとなく面倒で今年も過ぎていく


そんなふうに、何年か見送ってきました。
制度の説明は何度も読みました。それでも、読めば読むほど踏み切れなくなっていったのです。
実際に始めてみると、手続きそのものは拍子抜けするほど簡単でした。
つまずいたのは別のところです。返礼品を選びきれず、途中でめんどくさくなって放置してしまった年があります。
片働きで子どもを育てながら、数年続けています。
続くようになったきっかけは、返礼率を追うのをやめたことでした。
- 「節税ではない」の意味と、踏み切れなかった理由の正体
- 手続きより面倒だったこと
- 節約として正しい選び方と、それでも我が家が選ばなかった理由
- ふるさと納税が向いていない家庭の条件
読み終えるころには、自分の家庭でやる価値があるかどうかの見当がついて、返礼品を選ぶときの基準がひとつ手元に残っているはずです。
家計そのものを見直したい方は、こちらもどうぞ。


何年もやらなかった理由


始めたきっかけは、家計の棚卸しでした。
子どもの教育費や老後の資金を、それまで漠然と貯めていただけだったので、一度ちゃんと見直そうとした時期があったのです。
そのときすでに、ふるさと納税はかなり一般的になっていました。
ただ、調べるほどに不安が出てきます。情報が多すぎて、本当にやっていいのか分からなくなったのです。
- 厳密には節税ではないらしい
税金が減るわけではない、という説明を見かけた - 上限額が人によって違う
超えた分は単純な寄付になると書いてある - 返礼品によっては損をする?
還元率がどうという話が出てきて、判断できなくなった
ひとつ目については、誤解が解けると気が楽になりました。
ふるさと納税は税金が減る制度ではなく、先に納めて、翌年に差し引かれる仕組みです。手元からは自己負担の2,000円だけが多く出ていき、その分で返礼品を受け取る、と理解すると腑に落ちました。
上限額については、いまだに自分で計算していません。
各サイトのシミュレーターに年収と家族構成を入れれば出てくるので、そこは任せています。人によって違うので、ここで金額の目安を書くこともしません。



不安の正体は「制度が難しいこと」ではなく、「情報が多すぎて判断できないこと」でした。
そもそも片働きという選択について整理したい方へ。


手続きは拍子抜けだった


いちばん身構えていたのが手続きでした。
結論から言うと、ワンストップ特例は、ルールさえ守れば拍子抜けするほど簡単でした。
寄付先から届く書類に記入して返送するだけです。
期限と、寄付先の自治体数の上限だけ気をつければ、確定申告は要りません。
ただ、別の理由で確定申告が必要になった年がありました。
そのときはワンストップ特例が使えず、確かに面倒でした。
とはいえ、これも思っていたほどではありませんでした。
ずいぶん前に住宅ローン控除で確定申告をしたことがあるのですが、そのときと比べてe-Taxがかなり便利になっていたからです。



身構えていた時間のほうが、実際の手間より長かったように思います。
寄付の仕方や返礼品の受け取り方自体は、普通のECサイトで商品を購入するのと同じ感覚でできるので困らないと思います。
面倒だったのは返礼品選び


本当に大変だったのは、手続きではありませんでした。
返礼品を選ぶことそのものが、いちばん手間だったのです。
- 選択肢が多すぎる
同じような品がいくつも並び、調べるだけで時間が溶ける - 時期によって申し込めない
旬のものは特に、見ていた品が受付終了になっていることがある - 家族の合意が要る
自分だけで決められない。相談する時間も必要になる
とくに最初の年は、どういう基準で選ぶかが自分の中で定まっていませんでした。
その結果どうなったかというと、途中でめんどくさくなって、そのまま放置しました。
めのめMEMO
制度が難しくて挫折したわけではありません。買い物としての選択肢が多すぎて、決めきれずに疲れてしまっただけでした。
あとから振り返ると、これは他の買い物でもやりがちな失敗です。比べる軸が決まっていないまま候補を増やすと、どこまで調べても終わりが来ません。
だから次の年は、選び方のほうを先に決めることにしました。それが続けられるようになった分かれ目だったと思っています。
返礼率を追うのをやめた


選び方を決めるにあたって、ひとつ気づいたことがあります。
「お得さ」で選ぼうとするから決まらないのです。還元率の比較には終わりがありません。
そこで、何を基準にするかを先に決めました。
ただ、最初に断っておきたいことがあります。節約という一点で見るなら、我が家の選び方は最適解ではありません。
節約なら日用品が正解
徹底して家計を助けたいなら、選ぶべきものははっきりしています。
生活するうえで必ず買うもの、長く保存できるもの、使えばなくなるものです。
- 米
買わない月がない。保存もきく - ティッシュ・トイレットペーパー
好みの差が出にくく、必ず消費する - タオル
傷んだら替えるもの。あって困らない
普段どおり生きているだけで出ていくお金が、そのまま浮くことになります。
嗜好品と違って「思っていたのと違った」が起きないのも、失敗しにくい理由です。
それでも我が家はフルーツ
そこまで分かっていて、我が家が選んでいるのはちょっとリッチな食品です。
理由は2つあって、どちらも正しさより暮らしの都合を優先した結果でした。
ひとつは置き場所です。
日用品はまとめて届きます。ありがたい反面、我が家にはそれを置いておくスペースの余裕がありませんでした。
もうひとつは家族の希望です。
せっかく選ぶのだから普段買わないものがいい、という声が強く、最終的に食品でまとまりました。
落ち着いたのは、日本各地の高級フルーツです。
いちご、みかん、りんご、なし、もも、さくらんぼ、ぶどう、ライチ。スーパーでは、まず自分では手を出さないようなブランド品ばかりです。
そして選ぶときの基準はひとつだけにしました。
還元率ではなく、実績のある返礼品か、その県の特産として知られているものかで決めます。これを守るようになってから、ハズレだと感じた返礼品に当たったことがありません。



お得さで比べるのをやめたら、選ぶ時間が一気に短くなりました。
家族の年中行事になった


やってよかったと最初に実感したのは、翌年の住民税の通知書を見たときでした。
数字として控除が反映されているのを見ると、ああ、ちゃんと戻ってきているんだと分かります。
ただ、続いている理由はそれだけではありません。
いつのまにか、我が家の年中行事のひとつになっていました。
春夏秋冬、それぞれの季節に旬のフルーツが届くように申し込んでいます。
選ぶのは年明けと6月ごろ。家族で何を食べたいかを相談する時間が、そのまま楽しみになりました。



シャインマスカット、そろそろくるかな?
時期が近づくと、子どもがこう聞いてきます。
返礼品が届く日が、家族のカレンダーに組み込まれている感じです。
めのめMEMO
始めた当初は、家計のための制度だと思っていました。実際、入口はそこでしたし、いまも住民税の通知書を見るとほっとします。
ただ何年か続けてみると、続いている理由は節約ではなくなっていました。季節ごとに届くものがあって、それを家族で待つ。その時間のほうが、残ったものとして大きいと感じています。
お得かどうかだけで選んでいたら、たぶん途中でやめていたと思います。
さとふるを選んだ理由


ポータルサイトはいくつもありますが、我が家はさとふるを使っています。
決め手は単純で、サイトとアプリがいちばん使いやすそうだったからです。
返礼品の数や対応している自治体の数だけを見れば、もっと多いサービスもあります。
ただ、前の章に書いたとおり、選択肢が増えるほど決められなくなるのが我が家の問題でした。
どうせ全部は見きれません。
それなら、探しやすさと申し込みやすさで選んだほうがいい、という判断です。ワンストップ特例の申請も分かりやすくまとまっていました。



品揃えの多さより、迷わず操作できることのほうが、続けるうえでは効きました。
まとめ|向かない家庭もある


最後に、正直なところを書いておきます。
ふるさと納税は、すべての家庭に向いている制度ではありません。
あくまで税金の前払いなので、家計が赤字の状態では先に出ていくお金が負担になります。
また収入によって使える金額そのものが決まるため、これ単体で家計が好転するわけでもありません。
逆に言えば、家計に少し余裕があって、どうせ買うものがあるなら、やらない理由は少ない制度だと思います。
- 手続きより選ぶことが面倒
基準を先に決めないと、途中で放置することになる - 節約を徹底するなら日用品
米・ティッシュ・トイレットペーパー・タオル - 我が家は置き場所と希望で食品に
還元率ではなく実績と特産で選ぶとハズレがない - 向かない家庭もある
赤字家計では負担になる。これ単体では家計は変わらない
まずは、シミュレーターで自分の上限額を見るところからで十分です。
そのうえで「どうせ買うもの」がひとつ思い浮かんだなら、そこから始めてみてください。



完璧に得をしようとしなくていいと思います。楽しんだり、喜んだりしながら続くことのほうが、結局は大きいので。
片働きの家計そのものを設計し直したい方へ。




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